pool construction method ーよくわかるプール施工ー
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プールろ過機とは?

目次
マジラインプールフィルターの画像
画像引用元:プールカンパニーの手がけるマジラインプールフィルター

プールには、さまざまな要因で汚れが発生します。良質な状態の水質を維持するためには、一定の基準にしたがって汚れを除去しなければなりません。プールの汚れを除去する主な方法の1つが、ろ過機の使用になります。ここでは、ろ過機の必要性やプールの汚れの原因や浄化方法、プールの水質基準、プール用ろ過機の主な種類などについてご紹介しています。

なぜ、プールにはろ過装置が必要なのか?

そもそも自宅にプールを設置する場合、ろ過装置は必ず設置しなければならないものなのでしょうか?回答は「YES」です。例えば空気で膨らませるような小型の子供用プールや、それに近いサイズのプールで毎日水を入れ替えることができるのであれば、ろ過装置を装着しなくても大丈夫です。逆に一辺が数メートル以上のサイズとなるプールでは、ろ過装置の設置は必須となります。主な理由としては、以下のポイントが挙げられます。

水質の維持と安全性の確保

そもそも「ろ過」とは、プールの水に交じってしまった各種の汚れを取り除くことを意味し、その役割を担う機器がろ過装置に他なりません。人の体に付着している汚れや細菌、皮脂などはもとより、木の葉や草花の胞子、さらには虫類や小動物の糞尿、大気中の埃といった物質をろ過装置によって取り除くことで水質を維持し、安心・安全にプールを楽しめるようにするというのが、ろ過装置を設置しなければならない理由になります。

快適なプール環境の維持

ろ過装置には上記の水質管理に加え、プール環境を維持するという役割もになっています。例えばプールに水を張ったまま一定の期間が経過すると藻が発生してしまう可能性が高くなってしまいます。また夏の時期には蚊が卵を産み付け、ボウフラが大量に発生してしまうということもあり得ます。蚊以外でも、トンボが卵を産み付けてヤゴが生まれ、それを狙いに野鳥が集まってしまうということも。そうした事態を防止し、プール環境を適切に維持するためにも、ろ過装置は不可欠な機器です。

ろ過装置の設置タイミングと計画

よくある設計ミス

事業者の中には、ほとんどプール設計の実績がなく、ノウハウや経験不足から設計ミスを起こしてしまうことがあります。

なかでもよくあるパターンが、ろ過装置を設置するスペースをそもそも考慮していないデザイン性を優先してしまい機能面を疎かにしてしまう、知見不足により当初の想定よりも後からどんどん追加予算が必要になってしまうなどの事態です。

そうしたミスによって、施主さんと業者の間で大きなトラブルに発展したという事例も報告されています。

そもそもプール施工の依頼は大きく2パターンあり、プールの専門業者への直接の依頼、もしくは住宅の施工会社・デザイン事務所への依頼という方法があります。
住宅の施工会社・デザイン事務所に依頼した場合でも、実際のプールの施工においては住宅の施工会社・デザイン事務所がプール専門業者に発注するケースがほとんどです。 しかし、住宅の施工会社・デザイン事務所がプール専門業者に話を進めるのが遅いと、今回ご紹介したようなトラブルに繋がってしまうのです。

どのタイミングでろ過装置の検討をすべきか

前述しましたようなトラブルを予防するという観点から、業者に丸投げするのではなく、施主の方もろ過装置の設置に関して、注意を払う必要があります。

とは言え、建築や土木工事などのお仕事をされている方でもない限り、業者に対して何をどのように注意したらよいか見当もつかないというのが本音ではないかと思われます。もちろんそうした知識があるのに越したことはありませんが、そうでない方もプールの設計、とりわけろ過装置の設置に関して、適宜チェックを行うことは可能です。以下にご紹介する方法を試してみてください。

設計初期段階での考慮

プールの施工業者との最初の打合せの段階で、そもそも建設予定のプールにろ過装置が必要なのかどうかを、プールのデザインやレイアウトの提案を受ける前に検討してしまうのです。適したろ過器の種類に違いはあれど、ろ過器の設置が必要なことにほぼ間違いはありません。

それゆえ、ろ過装置のスペース確保することを大前提、必須条件として施工業者に申し伝え、その上でプールのデザインやレイアウトプランの作成に入ってもらうというやり方にすれば、先にご紹介したようなトラブルが発生してしまうリスクは大きく軽減できるはずです。

設計の進行に応じた適切なタイミング

上記でご紹介したような、デザインやレイアウトプランを作成する以前の段階でろ過装置の設置スペースを必ず設置するという条件を課すというやり方は、間違いのない方法と言えます。しかしながら、ひと口にろ過装置と言っても様々な種類があり、それこそプールの大きさやデザイン、レイアウト、さらには給水や排水の設備などの要素によって、最適な機種は変わってきます。機種によって必要な設置スペースの大きさや位置が変わってくるという点も然り。

それゆえ、まずは施工業者に「このプランの場合、どのタイプのろ過装置をどのスペースに設置するか」を確認し、ろ過装置が問題なく設置できることを確かめたら、建築のゴーサインを出すという方法をおすすめします。

また、プールの施工においては、プールのろ過機だけでなくプールの本体(躯体)も併せて、同じプール業者に依頼することをオススメします。それぞれを別の業者に頼んでしまった場合、責任の所在が分からず、施工後に問題があった際にも、どの業者に連絡を取るべきか分からない問題が発生します。

プール施工は、実績のある会社に依頼するのが賢明

「餅は餅屋」のことわざが示している通り、プール施工を依頼するには、過去にプール施工を手掛けた実績のある業者に依頼するというのが賢いやり方です。何度も繰り返しています通り、事業者によってはプール施工の経験がなく、知見不足によってミスやトラブルを起こしてしまう可能性が否めません。

とは言え、未経験でもプール設計に意欲的で、ぜひチャレンジしたいという設計事務所の方もいらっしゃることでしょう。ゆえに、そうした場合には、デザインやレイアウトプランの作成は設計事務所に依頼し、作成したプランをプール施工会社が監修、必要に応じて手直しを行い、その上で実績のあるプール施工会社が工事を行うというやり方であれば、失敗のリスクは大きく軽減されるはずです。以上の事柄をしっかりと踏まえた上で、プール建設を進めることをお勧めします。

プールの水質基準とは

プールの水質について、国は一定の基準を設けています。厳密には、学校用のプールが文部科学省、学校以外のプールが厚生労働省が別々で基準を設けています。自宅敷地内にあるプライベートプールについては、厚生労働省の基準で水質を管理することとなります。

厚生労働省が定めたプールの水質基準の主な内容は、たとえばpH(水素イオン濃度)については、「5.8~8.6」が基準値とされており、使用前に1回以上の測定が推奨されています。
また、遊離残留塩素濃度については「0.4mg/L以上~1.0mg/L以下」が基準で毎日午前中1回以上・午後2回以上(うち1回はピーク時)の測定、大腸菌(糞便性の指標)については「不検出」が基準で毎月1回以上の測定が推奨されています。 ほかにも、いくつかの水質基準が設定されています。

ろ過装置の処理水量と水質基準

マジラインプールフィルターの画像
画像引用元:プールカンパニーの手がけるマジラインプールフィルター

厚生労働省は、プールのろ過装置に関して「処理水量」と「処理後の水質」の2つの基準を設けています。

処理水量の基準

循環ろ過装置の処理水量について、プールの用途や計画遊泳者数に基づき、1時間につきプール本体の水量に循環水量を加えた全容量の「1/6以上」の処理能力が必要です。
また、夜間に循環ろ過装置を停止するプールでは、同「1/4以上」の処理能力が求められます。

処理後の水質の基準

循環ろ過装置の出口における水質について、濁度が0.5度以下が最低基準となっています(できれば0.1度以下が望ましい)。

プール用ろ過装置の種類

マジラインプールフィルターの画像
画像引用元:プールカンパニーの手がけるマジラインプールフィルター

プール用ろ過装置の主な種類として、「砂ろ過装置」「可逆式珪藻土ろ過装置」「カートリッジろ過装置」の概要や長所、注意点などを確認してみましょう。

砂ろ過装置

砂や砂利を用いて水をろ過する装置です。ポンプによってプールの水をタンクへ送り込み、散水装置によって水をろ材表面に散水。砂ろ過層と支持層によってろ過された水が集水装置に集まり、タンクから外へとろ過水が排出される仕組みです。
近年、これら一連の流れが自動化された砂ろ過装置も登場しています。

凝集剤を使用すればろ過制度が10~20ミクロンと比較的良好なこと、後述するカートリッジろ過装置とは異なり逆洗が可能なこと(若干の汚れは残る)などが、砂ろ過装置の長所となります。
一方で、マンホールを空けた状態でタンク内部の点検が必要となり手間がかかること、大きな設置スペースが必要となること、搬入路を広く確保しなければならないこと、他のろ過装置に比べて設置費がもっとも高額なこと、ろ材の取り換え費用が高額になることなどが、砂ろ過装置の注意点となります。

可逆式珪藻土ろ過装置

珪藻土粉末、または珪藻土粉末に類した粉末をろ過助剤として過膜を作り、このろ過膜を通じて水をろ過する装置です。ろ過タンクのほかにプレコートタンクが設けられ、この中に珪藻土が入れられています。 タンク内には圧力計を設置し、ろ過膜の目詰まり具合を判定。浄化機構を通じて汚れたろ過膜を落とし、新しい珪藻土を入れる流れとなります。

ろ過制度が1~5ミクロンと他のろ過装置に比べてもっとも優れていること、一般細菌や藻類の除去もできること、短時間の逆洗でろ材表面の汚れを落とせること、性能の低下がほとんどないこと、ステンレスおよびPP製なので耐食性が高いこと、比較的狭いスペースでも設置が可能なこと、ろ材の交換頻度が少なく他のろ過装置よりもランニングコストが安いことなどが、可逆式珪藻土ろ過装置の長所となります。
一方で、珪藻土の取り扱いに手間がかかる点は、可逆式珪藻土ろ過装置の注意点とされています。

カートリッジろ過装置

ろ過タンクの中に設置した複数のカートリッジ式ろ過材により水をろ過する装置です。ろ過材の外側からプールの水を送り込み、ろ材の表面で粗い汚れを除去。その後、ろ材の内層で細かい汚れを取り除き、ろ過された水をプールへと戻す仕組みです。
電源のオン/オフのみで操作できるため、3種類のろ過装置の中では、操作性の良さにおいて優れています。また、操作弁が不要であることから他のろ過装置に比べて設置費が割安なこと、砂ろ過装置よりもタンクが小さくろ材も軽いことなどが、カートリッジろ過装置の長所です。

ろ過精度は5~30ミクロンで、カートリッジを交換することでろ過精度が選択できます。ろ材に汚れが残ることで徐々に性能が低下するため、ろ材を交換するランニングコスト必要となります。水質を維持するため、定期的にカートリッジの清掃が必要になることも、他のろ過装置に比べた場合の注意点とされています。

マジラインプールフィルターカートリッジの画像
画像引用元:プールカンパニーの手がけるマジラインプールフィルターのカートリッジ
プールにあったろ過機を選択することが重要

ろ過機の選び方は、プールのサイズや用途で変わります。又、イニシャルコストやランニングコストをどの様に考えるかでろ過装置の種類も変わってきます。プールメーカーやプール施工会社を選択する前に、プールに関する知識のある方に早めにご相談ください。

市川氏

プール施工のプロフェッショナル
pool company 市川さん

取材協力
フランス製「マジラインプール」を販売している
プールカンパニー|pool company

プールカンパニーでは、日本におけるプール文化の普及を目指し、フランス製「マジラインプール」を販売。ただプールを販売するだけでなく、プールのある暮らし、水のある風景をデザイン・提案することを心掛け、自宅の家庭用プールからヴィラなどのリゾート施設プールまで手掛けています。プールカンパニーの運営会社は、数々のリゾート開発と設計の実績を持つ株式会社プロスパーデザイン。単独のプールの設計・施工をはじめ、一級建築士事務所としてのノウハウを駆使したサービスを提供しています。

プール施工のプロが解説!
プールの施工で失敗しないための3つのポイントとは?

「庭にプールを作りたい」「ホテルやヴィラにプールを建設したい」「プール付きの戸建てを建てたい」
けれど、プールをつくるにはどのくらい費用がかかるかわからない方が多いのではないでしょうか。そこで、当メディアでは、 世界各国で45,000台以上のプール設置実績を誇る「マジラインプール」の日本での販売元「プールカンパニー」に取材協力を依頼し、プール施工のプロにプールの施工費、維持管理について解説して頂きました。業者選びのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にご覧ください。(※2023年2月22日調査時点)